*読書記録*

読書記録、日々徒然。映画&ゲームもあります。
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青柳いづみこ【無邪気と悪魔は紙一重】
無邪気と悪魔は紙一重 (文春文庫)
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 古今東西の名作の中の「ファムファタール」を分析した(?)エッセイ集。

 うむ。ともすれば名作の紹介って感じになってしまっていて…。

 が、音楽関係になるとさすがに筆がさえる。
 なのでまぁ、「カルメン」やマリアカラスを語るためのものと考えたんでいいんじゃないかと思うんですけどね。

 にしても、「ファムファタール」を描くのは男で、結局のところ男の都合のいい女性像を延々と押し付けられてきてるんだなぁとしみじみ思ったのであった。
 ジェンダーフリーは、遠いのぉ。

 ピアニストを主人公にした藤田宜永の「求愛」の項は、ものすごくよかった。やっぱ、同業者として理解が深いところがあるのかもしれないな。




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* by * 20:49 * エッセイ * comments(0) * trackbacks(0) *
青柳いづみこ【ピアニストが見たピアニスト―名演奏家の秘密とは】
ピアニストが見たピアニスト―名演奏家の秘密とは (中公文庫)
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 リヒテル、ミケランジェリ、アルゲリッチ、フランソワ、バルビゼ、ハイドシェック。
 名演奏家にモノ書きピアニストがせまるエッセイ。

 私のショパンとの出会いは、サンソン・フランソワだった。
 レコード屋であれこれ見て、チョイスしたのは、まぁ多分サンソン・フランソワが男前だったからなんだろうww すりきれるほど聞いて、結局のところ私はショパン嫌いになっている。いや、聞くのは好きなんだけど、自分で弾くのは嫌なのだ。
 よーするに、フランソワを聞きすぎてあれ以外のショパンはどうしたって違うものに感じられて、嫌ってことなのかもしれない。と、これを読んで思い至ったのでった。

 サンソンの孤高は、<絶対>の領域なのだ。

 ピアニストのテクニックを特に手や指に焦点をあててるのは、興味深かった。これは、やっぱり著者がピアニストであるゆえに書けるものなんだろう。

 全体的には伝聞が多くて…。
 実際に周知であるハイドシェックの項との温度差がちょっとありすぎたかな。

 ともあれ、うまくまとまってて、<よくできました>って丸したい感じでしたww





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* by * 20:33 * エッセイ * comments(0) * trackbacks(0) *
柴田元幸【つまみぐい文学食堂】

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 名作のなかの食べ物に注目したエッセイ。
 ってもチョイスが斜め、つか、なんだかんだと毒が多いです。

 しかしなんだねぇ、人間生きてる以上食わないとだめで、ゆえに、その表現に作家のアイデンディティがでてくるのがすごくわかる。
 と、帯には「思わず食べたくなる名翻訳家の食エッセイ」とあるんだが、それはちょっと微妙に違うかも。

 ともあれ、食は文化っていうのがよーーーっくわかるエッセイでした。




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* by * 21:26 * エッセイ * comments(0) * trackbacks(0) *
大崎善生【傘の自由化は可能か】
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 大崎善生のエッセイ集。
 最近の作家さまは、皆真面目なのである。
 っていうのは、失うことを恐れているからなんだろうか。それとも、自分の力を過信できない、過信することが許されないほどに情報があふれている社会にいるからなんだろうか。

 一見自由に生きている生活を描いているようだけど、実際には何かしらつながっているものがある。それとも、現代社会の自由というものは、所詮こういうつながれた範囲の中のものでしかないということなんだろうか。

 それでも、ぼんやり空を見てみたいなあと思った。
 空の青さや、雲の流れるさまを、それこそビール片手に見つめる。それができる贅沢や喜びを味わいたい。
 そういう気持ちにさせてくれるエッセイだった。







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* by * 20:43 * エッセイ * comments(0) * trackbacks(0) *
中村紘子【ピアニストという蛮族がいる】
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 ピアニスト、中村紘子が描くピアニストたちの姿。
 1990年に雑誌に連載されていたものの、再文庫化。
 さすがに20年の年月は、重い。

 20年前だと、まだピアニストってなんか綺麗なお仕事で、浮世離れしてて、夢の中で生きてる人なイメージがあったろうから、それを打破するだけで十分だったんだろう。
 が、今じゃ、皆、やってることはアスリートに近いとかなんとかって知ってる、よねww
 なんで、せめて今の中村紘子の視点で、今のピアニストを書いたものを短くていいし、1本でいいから入れてほしかったですよ。

 と、さりげなく自分の自慢がはいってくるあたりが、さすが中村紘子だとww
 このぐらい自己顕示欲が強くて、自分が一番、って思ってないとピアニストなんてやってられないってことなんだろう。うん。

 と、やっぱ文は上手いですよ。
 ピアニストの文で上手いと思えるのは、青柳いづみこ氏と中村紘子氏だけですなぁ。






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* by * 20:36 * エッセイ * comments(0) * trackbacks(0) *
斎藤美奈子【誤読日記】
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 斎藤美奈子の本関係のエッセイのすごいところは、文庫で出た段階で新しい情報をしっかりいれてくるところだ。
 しかもただ情報をいれるだけじゃなくて、それに対する見解もきちっと表明してくれている。
 なんという潔さ。

 ってことで、斎藤美奈子がいわゆるベストセラーを読み、ぶったぎるエッセイです。
 そうそう、ここをつっこんでほしかったの、といういわば痒いところをしっかり掻いてくれるそんな感じ。
 でもって、どの力にも屈さない、自己を貫く清さが、魅力。
 ま、こういう書き方すると、斎藤氏はきっぱりとそんなんじゃないと否定されるように感じますがね。

 でも、読んでて感じるのは、斎藤氏の純粋で曇りのない視線なのだ。
 いろんなことを面白がってはいるけど、どれに対しても上から目線になることなく、「踊る阿呆にみる阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃそんそん」なノリで踊ってくれちゃってる感じ。

 いやあ、やっぱスケールがでかい方です。






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* by * 20:48 * エッセイ * comments(0) * trackbacks(0) *
桐生操【世界禁断愛大全―「官能」と「耽美」と「倒錯」の愛】


 桐生操による、歴史こぼれ話。

 うーん。
 表紙にだまされた感じがww
 取り上げてるのは、ホモセクシャル、近親相姦、ロリーター・コンプレックス、サディズム、カリバニズム。
 ホモセクシャルで、カポーティを、ロリーターで、ジョンベネ殺人事件を取り上げてるとこは、今日的であると言える、かな。

 が、どれも踏み込みが甘い感じがどうしてもする。
 多分、個々のテーマというか、人を掘り下げていくとこの長さでは到底無理なものを無理矢理短くした、浅くした、感じがするからなんだろう。

 ゆえに、帯の「禁じられた愛はなぜこうも燃えるのか」という答えは見えてこない。

 にしても、人の歴史の中で繰り返し繰り返し表出してくる禁断の愛というより、異常殺人者たち。彼らが道を踏み外していく理由は個々にあるけれど、もっと根の深い処に原因がある気がしてならない。つまり、人の遺伝子の中にそういう類のものがあるのではないかと。
 人は、人であるための努力を手放してしまってはいけない存在なのかもしれない。



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* by * 20:39 * エッセイ * comments(0) * trackbacks(0) *
夏目房之介【孫が読む漱石】
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 文字通り、孫「夏目房之介」が漱石を読んで、の論評ってよりエッセイ。

 ま、どんな人でも孫にとっては、じいさんなんだなと。つか、父が9歳の時に死んだ、孫としてはまったく面識のない祖父を恋うというか、思うというのは、なんだかんだと普遍的なんだなと思った。
 
 とはいえ、新しい発見も多々ある。
 なんといっても、時系列として作品を並べているので、作品とそれを書いた時の漱石の環境というものが、しかも、普通の生活の目の高さでわかるところが大きい。
 また、悪妻とよく聞いていた鏡子夫人の漱石への愛情には、胸が熱くなった。
 きっと、この夫人がいたから、夏目純一というヴァイオリニストになり、房之介という孫につながっていくのだろうなと感じた。
 房之介氏のマンガ論評はよく読んでいるが、彼の論評の素晴らしいところはその漫画への愛が常にあふれてるところだと常々思っていた。そして、このエッセイを読んで、この漱石から連なっていく夏目家がこういう愛情深いものを育て上げたのだなぁと思った。

 また、漱石が読みたくなりました。


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* by * 20:19 * エッセイ * comments(0) * trackbacks(0) *
村上春樹【意味がなければスイングはない】
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 雑誌「ステレオサウンド」に連載されていたものをまとめた、音楽エッセイ。 
 クラッシックから、ジャズ、ロックと多岐にわたっているのがまず魅力的。

 村上春樹のエッセイの魅力は、なんといっても主観のゆるぎなさだと思う。どういうジャンルのどういう音楽でも、彼はまず受け入れる。それから、これは自分に合うとか、合わないとかを、判断していく。と書くと、当たり前のことのようだけど、世界にあふれる情報に惑わされることなくその判断をするって、とても難しいことだと思うよ。

 また、ここにあげているものが基本的に村上春樹の好きな音楽という前提もあるのだろうけれど、その文章もすごく優しい。ミュージシャンの中には、そういう時代性もあったのだろうけれど、破滅的な生活をして人間的には全くダメな人もいる。
 そんなミュージシャンに対しても、春樹の視点は常に水平を保っている。
 ゲイであると公表していたというプーランクにたいしても、単にそういう事実がありました、的は書き方をしている。

 彼らが作り出した音楽の前に、その人間がどういうものであろうと、それは些細なことでしかないのだ。
 
 これはこれ、あれはあれと、きちんと割り切れることが春樹の強さだと常々思っていた。
 そして、これを読んで、そのことの揺るぎなさがうれしかった。

 また、読後、すごく音楽を聴きたくなった。本にあげられていたミュージシャンや作曲家はもちろん、とにかくいい音楽が聴きたいと思った。
 音楽エッセイとして、それが最上のことであることは間違いないと思う。



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* by * 20:31 * エッセイ * comments(0) * trackbacks(0) *
青木るえか【猫の品格】
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 ネコ好きによる、ネコ好きのための、エッセイ。

 も、わかるよわかる、って感じでした。
 ネコに振り回されるんだよね。でも、その振り回されるのが幸せ。
 ネコを見れば飼い主がわかるし、飼い主を見れば猫がわかるっていうのには激しく同意。
 いくつかのネコブログに日参してるけど、ネコが幸せそうな顔をしているとそこの幸せな家庭が透けてみえる感じがするんだよね。ネコの向こうに家族が見える。
 でもって、すごい模様だったり、決して美猫じゃなかったとしても、満ち足りてる猫はいい表情をしているのだ。
 でもって、幸せなネコの顔は、こっちも幸せにしてくれる。
 なんか、世の中まだ捨てたもんじゃないよね、ってささやかながら思わせてくれる。

 まぁ、そーいうことを再認識させてくれる1冊。
 
 猫好きという視点だけで論じる(?)村上春樹論が新鮮でしたww
 と、いい獣医の基準もね。

 ネコって基本的には、そこにいるだけ、それだけなのに存在を完全に許された者で、きっと人は根底のところで自分がそういう存在になりたいと願っているんじゃないかなと思う。
 少なくとも、私はそうだと思ってる。
 
 なんで、やっぱ、来世はネコになりたいです<をい






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* by * 20:23 * エッセイ * comments(0) * trackbacks(0) *
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