*読書記録*

読書記録、日々徒然。映画&ゲームもあります。
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と、コミュニケーションの取れないコメント&宣伝目的のトラクバック&ステマは内容問わず削除させていただきますm(__)m
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スティーブン・キング【不眠症】
不眠症〈上〉 (文春文庫)
スティーヴン キング 文藝春秋 (2011-10-07)売り上げランキング: 37922

不眠症〈下〉 (文春文庫)
スティーヴン キング 文藝春秋 (2011-10-07)売り上げランキング: 51163



 妻の死後、不眠症になった老人ラルフ。
 それは、未知な世界への導きだった。

 日常が、じわじわと崩れて行く恐怖から始まって、キングらしい観念的な恐怖になり、そしてびっくりの冒険活劇になる物語。
 でも、終わりは、とてもキングらしい。
 
 ある意味、とてもキング的で、キングらしい作品といえると思う。

 にしても、主人公を老人にもってくるあたりが、心ににくい。
 でもって、彼が老人であるがゆえに、あの結末なのかと思うと、切ないのである。
 
 想いは、個で終わるものではない。
 きっと、それは誰かを揺らし、伝わっていくものなのではないだろうか。

 そうやって、人間たちはたくさんの個が重なりあり、絡み合って、一つに大きな文様を描いていくのだろう。
 
 そういう命の永遠性を感じられる作品だった。
 やっぱ、キングは面白いです。






* by * 20:53 * ホラー(翻訳) * comments(0) * trackbacks(0) *
ディーン・クーンツ【フランケンシュタイン 対決 】
フランケンシュタイン 対決 (ハヤカワ文庫NV)
ディーン クーンツ 早川書房 売り上げランキング: 9002


 新人類を創造し、彼らによる世界を作ろうとするフランケンシュタイン博士@ヴィクターと、彼に作られた最初の生命であるデュカリオンの最後の戦い。

 どんどん狂っていく新人類たちが、哀れだった。
 結局のところ、歪んだ命には歪んだ結末しかあり得ないのか。

 それでも、彼らは彼らの<神>を見出す。
 
 と、いうことにさえ、哀れを覚えるのである。

 作られた歪んだ命ですら、人間という器にいらられたものには、それは必然なのだろうか。
 そういうよりどころがなしに、人間は人間として存在することができないのだろうか。

 とはいえ、ヴィクターとデュカリオンの戦いは、<神>とは無関係のところで始まり、終わる。

 最後の最後に、びっくりの展開が…。
 最近、クーンツってなんか妙にポジティブになったよな、って思ってたんだけど、やはり、クーンツはクーンツだった。
 最高のストーリーテラーだと思います。
 もっと、評価されていいと思うんだけどねぇ。






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* by * 21:02 * ホラー(翻訳) * comments(0) * trackbacks(0) *
ディーン・クーンツ【フランケンシュタイン野望 】
フランケンシュタイン野望 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-12)
ディーン・クーンツ 早川書房 売り上げランキング: 35527


 メアリ・シェリーの書いた「フランケンシュタイン」は実話だった。
 そして、200年たった現代に、化け物を生み出した博士も、その化け物も生存していた。

 もともとテレビシリーズとして制作されたものが頓挫して、小説としてシリーズを続けているという作品なので、これはあくまでシリーズの1作目です。
 なんでここで終わるの、って展開なのでそういうのが嫌な方は続きが出てから読んだほうがいいよww

 主な登場人物は、フランケンシュタイン博士によって生み出された最初の人造人間、今はデュカリオンと名乗っている男、そしてかつてのフランケンシュタイン博士であり今はニューオリンズで名士となっているヘリオス、そして連続殺人事件の捜査から彼らにかかわりをもってしまう刑事カースンとマイクル、さらにヘリオスが生み出した人造人間たち、と多い。
 彼らは、それぞれに自分の<存在理由>を求めているといっていいだろう。
 と、同時に神の存在がない世界での、神というものがどう具体されるなかということを内在しているように感じた。

 ともあれ、シリーズの最初で、結局人物紹介と概要で終わってるけど、次がどうしても、一刻も早く読みたい気持ちにさせられました。

 なんで、ハヤカワ文庫さま、よろしくお願いしますm(__)m







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* by * 20:42 * ホラー(翻訳) * comments(0) * trackbacks(0) *
ディーン・クーンツ【オッド・トーマスの予知夢】
オッド・トーマスの予知夢 (ハヤカワ文庫NV)
ディーン クーンツ
早川書房
売り上げランキング: 3735


 海辺の町にやってきたオッド・トーマスは、アルマゲドンの悪夢を見る。
 彼は、謎の女性を出会い、事態は急変していく。

 死者の霊が見えるだけだったオッドが、アルマゲドンの悪夢を前に積極的に動き出す。
 ある意味、彼が、自分のアイデンディティーを、自我を受けいれたということなのかもしれない。

 うん、アルマゲドンの悪夢は、オッドが見てきた死者の霊にたちにくらべたら、とても曖昧だ。
 ただ、謎の女性や、怪しい男や、警察署長と、出会う人から同じようにそれを受けたとしても、そこで見えるものは曖昧だ。

 が、オッドは行動をおこす。

 それは、彼は、今までの経験でそれが<正しい>とわかっているからだ。

 一歩間違えれば傲慢と思えることなんだが、オッドのもつユーモアセンスが、それをきれいに中和している。

 オッドの真摯な生き方や、彼の生にたいするしなやかさが、心にしみる作品だった。

 うん、人の善なる心は、なにがあろうと美しいのだと思う。







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* by * 21:03 * ホラー(翻訳) * comments(0) * trackbacks(0) *
ディーン・クーンツ【ヴェロシティ】
ヴェロシティ(上) (講談社文庫)
ディーン・クーンツ 講談社 (2010-10-15)売り上げランキング: 42744

ヴェロシティ(下) (講談社文庫)
ディーン・クーンツ 講談社 (2010-10-15)売り上げランキング: 42778


 バーテンダーのビリーの車にメモが挟まれていたのが、悪夢の始まりだった。「警察に届けなければ美人教師を殺す。警察に届けたら老婆を殺す。どちらを選ぶかは、おまえしだいだ」

 どちらを選んでも犠牲者がでる。強迫してくる相手の姿は全く見えない。八方ふさがりの状況なのなかで、ビリーは一人戦い続ける。
 彼の行動の根源には、昏睡状態で眠ったままになっている恋人の存在がある。

 ビリーの戦いというか、選択は、必ずしも正義とはいえない。恋人のためと本人は信じているみたいだけど、絶対それだけとはいえない。目的も姿も見えてこない上に残虐この上ない犯人はもちろん怖いのだけど、ビリーのどこかものが見えてない、近視眼的な部分がもっと怖い。

 物語は、平和に幕を下ろすけれど、ビリーの中には暗黒のタネが残っているように感じてならない。
 
 ヴェロシティは、本文では<速度>と訳していたが、デジタル音楽においては音の<強さ>の単位を言う。
 ビリーが、犯人によって揺さぶられた、その強さという意味合いもあるんじゃないかと思っている。




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* by * 21:17 * ホラー(翻訳) * comments(0) * trackbacks(0) *
ジャック・ケッチャム【森の惨劇】
森の惨劇 (扶桑社ミステリー)
ジャック・ケッチャム
扶桑社
売り上げランキング: 4500


 ベトナムからの帰還兵リーは、山奥でマリファナを栽培して生活していた。夜ごと彼はベトナムの悪夢にさいなまれる。
 そこに6人の男女がキャンプにやってくる。
 彼らがリーの畑を見つけたことで、惨劇が始まる。

 ケッチャムにしては、文章がごつごつしてるなと思ったら、デビュー3作目という初期作品でした。
 が、この素朴さが恐怖をあおりててくるのであった。

 現実社会に適応できず、現実とベトナムでの記憶が混乱していくリーの、その混乱がある意味整然と語られるのが怖い。糸が切れるように落ちていく狂喜もあるのだろうけど、この狂喜は薄紙を重ねて行くような感じだ。
 重ねられていく薄紙の向こうから、日が透けるように、リーの妻の姿が見え隠れするのがなんとも切ない。

 そして、リーと敵対するキャンパー達。
 人気作家と、その妻と愛人が一緒にいるという奇妙な三角関係が、妻と、愛人のキャラクターが物語に不思議なパワーを与えている。
 
 全くすごいキャラクターを生み出したものだ。

 結末も結局は、彼女たちのキャラクター故なのだろうなとへんに納得するのであった。
 
 …戦争はなんであれ間違っていると思った。
 人が人を殺すことは、どう言葉で飾っても、どう意味をつけても、結局は間違いなのだ。




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* by * 21:55 * ホラー(翻訳) * comments(0) * trackbacks(0) *
スティーブン・キング 他【ヒー・イズ・レジェンド】
ヒー・イズ・レジェンド (小学館文庫)
ジョー・ヒル スティーヴン・キング F・ポール・ウィルソン 小学館 売り上げランキング: 35412


 リチャード・マシスンへのトリビュート短編集。

 *「スロットル」ジョー・ヒル&スティーブン・キング(激突!)
 *「リコール」F・ポール・ウィルソン(種子をまく男)
 *「伝説の誕生」ミック・ギャリス(アイ・アム・レジェンド)
 *「OK牧場の真実」ジョン・シャーリー(ある日どこかで)
 *「ルイーズ・ケアリーの日記」トマス・F・モンテルオーニ(縮みゆく人間)
 *「ヴァンチュリ」リチャード・クリスチャン・マシスン(陰謀者の群れ)
 *「追われた獲物」ジョー・R・ランズデール(狙われた獲物)
 *「地獄の家にもう一度」ナンシー・A・コリンズ(地獄の家)


 トリビュートは、多々あるがこれほど愛にあふれたものはちょっとない気がする。
 どれも、原作の世界が息づいている。決して、個々の作家のその世界に無理矢理してしまうことはない。マシスンが大好きだから、その世界に寄り添っていたい、その空気を体感したい、そういう気持ちにあふれている。

 だからこそ、怖い。
 
 どの作品も、底なし沼に落ちていくような、もがいてももがいても決し手助からない、そういう悲壮感や絶望がある。
 なのに、どこか明るい。

 きっと、この二面性がマシスンの魅力なんだろう、と想像するのであった。

 トリビュートという面がなくても、傑作ぞろいです。
 読まないと損する、短編集といえる。






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* by * 21:09 * ホラー(翻訳) * comments(0) * trackbacks(0) *
ディーン・クーンツ【一年でいちばん暗い夕暮れに】
一年でいちばん暗い夕暮れに (ハヤカワ文庫 NV ク 6-9) (ハヤカワ文庫NV)
ディーン・クーンツ 早川書房 売り上げランキング: 96467


 ドック・レスキューとして活動しているエイミーは、その夜、不思議なゴールデン・レトリーバーを助ける。
 それは、彼女の過去と、彼女の恋人の過去が、交錯する恐怖と奇跡の始まりだった。

 全く無関係だったものが絡みあって、全体図が見えたとき、愕然とする。予想できたものであると思うのに、震える。

 それは、奇跡を信じる心なのだと思う。

 人の中の善なるもの全てを信じ、それに答える犬という無垢な存在に、それが存在するという奇跡に、感謝し祈るということなのだと思う。

 最後の展開は、確かにちょっとね、という部分があるのだが、もうそんなのどうでもいい。この奇跡の輝きだけ信じていれば、なんか生きていける気がする。

 そういう物語です。







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* by * 21:05 * ホラー(翻訳) * comments(0) * trackbacks(0) *
ディーン・クーンツ【オッド・トーマスの救済】
オッド・トーマスの救済 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-10) (ハヤカワ文庫NV)
ディーン・クーンツ 早川書房 売り上げランキング: 4863


 死者が見える青年、オッド・トーマスシリーズの3作目。
 前回の事件後、オッドはシエラネヴァダ山脈にある修道院にこもってます。でもって、ここでも彼はボダッハ(悪霊)を見てしまう。

 ボダッハが出てくると、惨劇が起きる。そして、その時間が近づくとその数が増えてくる。
 今回は、修道院の施設にいる子供たち(虐待され生涯をもっている子たち)のところに現れ、オッドは五里霧中というより、猛吹雪でホワイトアウトした中につっこんでいく。

 ものすごい吹雪で移動もできず、外部との接触もできない、いわゆるクローズドサークルなんだが、まぁここはホラーなんで…。

 ストーリーはともかく、オッドと死者とのつながりに胸が熱くなる。
 根底には、オッドのストーミーへの変わらぬ愛があり、彼の人を、人生を愛していきたいという強い願いがあるのだと思う。
 
 オッドシリーズは、今までのクーンツとは違う。
 違うけれど、人生を前向きに描いているのは同じように感じる。が、それまでのクーンツはむしろクーンツ自身が、そうであってほしい、そうであると信じたい、とどこか言い聞かせてる感じがあった。
 オッドシリーズは、その言い聞かせてる感がなくなっているのだと感じる。





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* by * 16:27 * ホラー(翻訳) * comments(0) * trackbacks(0) *
ディーン・クーンツ【オッド・トーマスの受難】

オッド・トーマスの受難 (ハヤカワ文庫 NV )
ディーン・クーンツ 早川書房 売り上げランキング: 75859


 ある夜、オッドのもとに知り合いの医者の霊が現れた。
 医者の家にいくと、彼は惨殺され、息子は連れ攫われていた。
 オッドは、一人友達でもあるその息子の行方を追う。

 息子は、骨形成不全症という難病だという設定がなんとも切ない。
 その病ゆえに、オッドは警察の協力を拒否し、息子@ダニーはこの事件の種を招き、オッドと自分自身を八方塞がりの状況に追いこんでしまった。
 いや、病が原因というのは違うのかもしれない。
 万事は、些細なきっかけでビリヤードのように、ピンボールのようにはじかれ、はじき、事態をコントロールできないところにもっていってしまうものだ。

 それは、ダニーのせいでもオッドのせいでも、ない。

 親に虐待された子供であるオッドにとって、世界が壊れているのは自分のでせいではないと受け入れるのが難しい。
 
 死んだ恋人の存在を支えに、生きることを選んだ彼にエールを送りたい。

















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* by * 16:30 * ホラー(翻訳) * comments(0) * trackbacks(0) *
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