*読書記録*

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カズオ・イシグロ【充たされざる者】
充たされざる者 (ハヤカワepi文庫)
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 世界的ピアニスト、ライダーはコンサートのためにヨーロッパのとある町にやってきた。
 町の住人は、それぞれに問題をかかえ、その解決をライダーに求める。

 ごついです。
 1000P近くあります。ま、これを上下巻とかに分けなかったハヤカワ文庫は、グットジョブだと思いますよ。

 ライダーは、ホテルのボーダーや支配人に始まって、とにかくありとあらゆる人から相談を持ちかけられたり、依頼をされたりするんだけど、どれも彼を尊敬しているといいながら、とにかく利己的なのだ。多分、本人も気づいていない欺瞞であったり、偽善なんだろう。
 そして、そういうのを延々と読まされるわけだ。

 ライダーじゃないけど、いい加減にしてくれといいたくなるのである。
 
 このどうしもようない不条理な感じが、カフカっぽいといわれてるらしいが、カフカの主人公には確固たる自我があるのに対して、ライダーには自我がない。
 その自我の変容は、まるでコンピューターグラフィックで人の顔が微妙に変っていく様子をみている感覚に近い。
 確かに、他人は自分を映す鏡ではあるけど、本来そこにあるべきゆるぎなさが、ない。

 ピアニストでコンサートのためにやってきたというのに、ライダーがピアノを弾くシーンはとても少ない。
 そのことが、彼のゆらぎの要因なのだろう。
 
 で、読み終わって「タイトル通りだな」と思った次第である。
 充たされない者は、なにがどうあっても、何を手にしても、結局は充たされることはないのだ。その充たされてない所以は、結局自身のせいであると気づかない限り、悪循環は続く。

 …そうか、そういう悪循環の話だったのかと、思う。










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