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カズオ・イシグロ【わたしたちが孤児だったころ】
わたしたちが孤児だったころ (ハヤカワepi文庫)
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 上海の租界で暮らしていた少年は10歳の時、両親が失踪してイギリスに帰る。
 長じて、探偵となった彼は両親の行方を捜すべく、再び上海に戻ってくる。

 主人公、クリストファー・バンクスの視点でずっと語られる。
 も、カズオ・イシグロ氏の語り手はあてにならないと、他の作品読んで知ってるから、そういう覚悟で読み始めたけどやっぱり、結局のところ真実はどこにあったのか見失ってしまうのである。
 「真実はたった一つ」と毎度言ってる探偵もいますが、イシグロ氏はそれは個人の価値観でしかないと、常に示唆してるのかもしれない。ただ、語り手は自分が語っていることが真実であると完全に信じているけど。
 信じすぎることで、盲目になる、視野狭窄になること。そしてそのことが、周りに与える影響を、描いているように感じた。
 視界が狭いのも独りよがりなのも、子供であるなら許される。そしてそれは世界を揺さぶることはない。が、大人になってしまった主人公は、大人になりきれなかった部分をなんとかするために上海に戻ってこなければならなかった。が、もどって彼が得たものは、別の空虚でしかない。
 彼は、空虚の上書きをしただけなのだろう。
 ただ、自分が傷つくことなく、そういった代償を周りに振りまいて…。

 とはいえ、イシグロ氏のほかの作品に比べると、相当エンターテイメイトしている。
 上海時代の幼馴染の日本人の少年とのノスタルジーや、社交界の花形でのちに上海で再会することになる女性や、養育することになった孤児の少女など、次々と現れる個性的な人物が、主人公の冒険に花をそえている。

 …「わたしを離さないで」より、こっちの方が映画化に向いてる気がするんだけどね。
 




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