*読書記録*

読書記録、日々徒然。映画&ゲームもあります。
あたりまえですが、無断転載禁止ですよ。
と、コミュニケーションの取れないコメント&宣伝目的のトラクバック&ステマは内容問わず削除させていただきますm(__)m
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中山七里【どこかでベートーヴェン】
どこかでベートーヴェン (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)


 岬センセが高校生の時の話。
 田舎の高校の音楽科に転入してきた、彼は、ピアノの天才だった。

 まぁ、つっこみどころが満載で…。
 
 基本フィクションなので、どういう設定でもあり得るのだろうけど、無理矢理がすごすぎてラノベなの?って思っちゃった。って、本当にラノベだよな。
 とりあえず、岬くんが天才という設定はいいけど、それでもひたすら練習しないとだめだし、高校生ぐらいで師匠がいないのは無茶すぎる。そういうところが、まったくでてこないのはなんとも…。

 で、肝心の事件なんだけど…。
 そこで、警察それって、アホだろと思うのだけど。つか、鑑識仕事してます? ってレベル。

 なんかなぁ。
 岬くんは、昔からすごくて、でもこの時から持病がでてて、悲劇の人なんすよ、って言いたいだけかな。
 と、最後のオチがひどくて。
 つか、それは一番だめだったと思うよ。
 既刊にかろうじてあった、リアリティを見事に粉砕してしまった。
 誰の視点で描く、語るというのは、それを実際に語らせている存在の位置づけが肝なんだと思う。
 やれやれ。






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* by * 22:20 * ミステリー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
折原一【潜伏者】
潜伏者 (文春文庫)
潜伏者 (文春文庫)
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折原 一 文藝春秋 (2015-08-04)売り上げランキング: 397,438


 ○○者シリーズ。
 連続幼女誘拐殺人事件を題材にしている。

 小説の新人賞に応募してきた作品に、実際におきた少女失踪事件を書いたものがあって、興味をもったルポライターが調査にのりだす。
 
 被害者の家族、釈放された容疑者、謎の小説家、それらが混在して物語がすすんでいく。
 
 まあ、混在させて混乱させるのが目的なので、視界を半分遮られた感じですすんでいく。ルポライター主観のところだけ、視界が広がるのでありがたい。このへんのコントロールは上手いなって思う。

 にしても、最終的に皆、性格がおいおいって感じなっていて、びっくり展開なのだ。
 まぁ、異常な経験とか環境にいると歪むのは仕方ないとしても、ちょっとね。

 オチも、ちょっとなって感じ。
 急にリアルがなくなって、失踪した少女たちの人格みたいなのがわからなくなってしまったよ。

 うむ。
 ちょっと残念。




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* by * 21:23 * ミステリー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
樋口有介【風景を見る犬】
風景を見る犬 (中公文庫)
樋口 有介 中央公論新社 (2016-09-21)売り上げランキング: 323,805


 舞台は沖縄。
 主人公は、高校3年生。
 夏休み。

 も、これだけで暑い。
 
 飲み屋の女主人が殺され、続けて、アルバイトの女の子が殺される。無関係かと思われた事件は…。

 沖縄の閉塞感が通奏低音のようにあって、なんかだるい感じ。
 とはいえ、タイトルの意味がわかった時の、苦さはインパクトある。

 主人公は完全なる傍観者なのだけど、まだ傍観者がいることで救われているように思えるやるせなさ。
 うん。
 やるせない話なんだろうな。
 だからこそ、なんくるないさー、って流れに身を任せるしかないのかもしれない。

 にしても、食べ物がやたら美味そうだったww



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* by * 21:21 * ミステリー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
樋口有介【猿の悲しみ】
猿の悲しみ (中公文庫)
樋口 有介 中央公論新社 (2015-07-23)売り上げランキング: 321,932


 弁護士事務所で、表向き事務員、実はすご腕調査員のシングルマザーが主人公。
 クールで、冷徹とも思えるところがあるのだけど、息子にはでれでれになる。そのギャップが面白い。彼女が服役していたことや、シングルマザーになってことも、割と早いうちに明らかになっていてノンストレス。

 女性が殺され、その容疑者になっている男の調査をするうちに、話が大きくなっていく。

 ラスボス(ww)がよいです。
 主人公と互角にさせてるあたりがいい。
 
 も、これで続編書くしかないよね、って思う。

 調査員ってことで、人の暗部ばっかり見てるようだけど、彼女はそれはそれ、って割り切れる強さがある。まぁ、それは一人息子のために、っていう揺るぎないものがあるからこそなのかもしれないけれど。とういか、息子は彼女にとって<善>なるものの象徴なのかもしれないな。

 だからこそ、ラスボスの残した一言が強烈になるだけどね。

 面白かった。




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* by * 21:18 * ミステリー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
北村薫【太宰治の辞書】
太宰治の辞書 (創元推理文庫)
北村 薫 東京創元社 売り上げランキング: 11,850


 ああ。私シリーズが帰ってきたよ。
 もうそれだけで、感涙。

 しかも、結婚して子供いて、と地に足がついた生活を送っている私に、涙腺がゆるむ。 
 も、なんだかんだって、親類の子供、的になっていたのだなとしみじみする。

 で、出版社でお仕事している私。
 その中で、不思議に出会い、それを解き明かす。
 
 本が好き、という軸がぶれないところが、愛おしい。
 でもって、円紫師匠の手を借りなくても解決、というか落としどころにもっていける力量が、歳月の積み重ねを感じる。
 
 ここまで地に足がついた状態で成長してきたキャラクターって類を見ないと思う。

 ああ、できれば、私の息子の物語や、老齢になった私の物語を読みたいと思うのは、不遜なのだろうか。
 でも、願わずにはいられない。
 <私>の人生すべてを見届けたいと。





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* by * 21:16 * ミステリー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
北森鴻【狂乱廿四孝/双蝶闇草子】
狂乱廿四孝/双蝶闇草子 (創元推理文庫)
北森 鴻 東京創元社 売り上げランキング: 272,974



 幕末から明治初期にかけて活躍した、歌舞伎役者、津村田之助をめぐる物語。
 北森鴻のデビュー作と、その後日談の話(未完)の2作。

 田之助は、脱疽になり四肢を切断した悲劇の歌舞伎役者だ。その周りで殺人事件がおこり、戯作作者見習いの娘、お峰の目を通して事件は追われていく。

 河鍋狂斎の描いた幽霊が、きっかけであり謎解きになる。なので、狂斎をはじめ個々の個性が強烈で、幕末明治にかけての空気の密度を感じる。
 でも、異彩を放っているのは、やはり田之助なのだ。
 出てくるシーンは少ない。が、四肢を失っても舞台に出る、歌舞伎役者であり続けるという執念がにじみ出てくる。
 ゆえに、お峰が薄い。
 まぁ、語り部としてはフェアなのだろうけれど、負けてるなって感じてしまう。
 
 ミステリーのテイをとっているので、フェアであることが大事だったのかもしれないが、それによって徒花の匂いを奪ってしまった、そんな感じがする。

 そのためか、2作目でまったくフェアじゃない方法がとられる。
 こうなると、もう飛び道具なのだが、それを使いながら、むしろそれを使うことによって軌跡をはっきりさせるという流石にデビュー作ではない、百戦錬磨された作家さまと感じた。

 ま、現代と過去で、歌舞伎的な見立てを張り巡らせたところで、未完になっているので、わああってなっちゃうのだけどね。
 完結したのを読みたかったよ…。




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* by * 20:41 * ミステリー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
北森鴻【天鬼越: 蓮丈那智フィールドファイルV 】
天鬼越: 蓮丈那智フィールドファイルV (新潮文庫)
北森 鴻 浅野 里沙子 新潮社 (2016-03-27)売り上げランキング: 73,607



 蓮杖那智シリーズの短編集。
 浅野氏との共著になります。

 話の流れというか、オチにいたる、ところはわかりやすい。
 まぁ、これが短編だからなのか、結局のところ北森氏ではないからなのか、曖昧。
 
 が、なんとういうか…。
 前の長編の共著の時はミクニの立ち位置が微妙だと思ったのだけど、今回は那智が微妙。

 うむ。
 メイクや服装で那智にしても、立ち振る舞いで、あれ、って思う、そんな感じの違和感。
 まあ仕方ないんだろう。
 
 つか、一番の悪因はあのドラマだったと思うのだ。
 あの女優さんでは、残念ながら凍てつくような美貌は出ない。
 が、百聞は一見に如かずってよくいったもので、一旦映像化されるとそのイメージがどうしてもついてくる。

 むずかしいもんだ。

 「偽蜃絵」が面白かった。
 も、ありえないでしょ、って思うけど、強引に納得させられる。
 うん、この那智による強引さが、このシリーズの醍醐味だったのだなと、しみじさせられたのである。








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* by * 22:52 * ミステリー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
三上延【ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~ 】


 栞子さんの祖父母因縁のシェークスピアをめぐる物語。

 家族のルーツをたどることで、完結だそうですよ。
 過去を超えて、新しい家族と歩み始めるって図式ですね。

 にしても、母親も相当ハラグロだったけど、祖父もさらに…。
 そりゃ、栞子さんもいい人みたいでハラグロが正解でしょうな。

 話そのものは、面白かったんだけど、ちょっと因縁をふくめすぎだな。
 うーん。
 ラノベというカテゴリーゆえなんでしょうかね。因縁がないと、動機が薄いとでもいわばかりだ。つか、その辺は作者の腕の見せ所じゃないかと思うんだけどね。

 なんか、今度はアニメ化だそうで…。
 とりあえず栞子のキャストがきになる。
 あの根底にあるハラグロがでてくる作品になってるといいな。というか、そうだったら最大限に評価するよ。





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* by * 21:27 * ミステリー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
北森鴻 浅野里沙子【邪馬台 蓮丈那智フィールドファイルIV 】
邪馬台: 蓮丈那智フィールドファイルIV (新潮文庫)
北森 鴻 浅野 里沙子 新潮社 (2014-01-29)売り上げランキング: 154,252



 未完の遺作を、パートナーが完成した作品。
 うーん。
 那智とミクニのパワーバランスがちょっとな。
 まぁそこのところは、本筋とは関係ないんだろうけど。

 で、邪馬台国は?って話。
 今更邪馬台国、って感じはあったのだけど、さすが北森鴻は目の付け所が違う。
 感心しきりなのであった。
 
 にしても、わけのわからない、ってことの恐ろしいこと。
 というか、わからさないようにされているものに対峙することの恐怖か。
 <故意に隠す>ということは、もうそれだけで負の領域におかれるということなのかもしれない。

 面白かった。




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* by * 20:53 * ミステリー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
樋口有介【刑事さん、さようなら】
刑事さん、さようなら (中公文庫)
中央公論新社 (2014-01-31)売り上げランキング: 66,707


 タイトルの意味がわかったとき…。

 樋口氏は、すごい上手いタイトルつけるときと、おい、って時があって、今回は、おい、の方かと思ったら、失礼しましたm(__)m

 自殺した警官に、風俗ライターの死。無関係に思われたそれは、ある女によってつながっていた。
 たたき上げの警部補、須貝と、焼肉屋の店員、ヨシオの視点が交錯するのだが、それぞれがそれぞれの生活があってむしろそれが面白い。特にコリアン焼肉屋の猥雑さと、その中で淡々と仕事をこなしていくヨシオのテンションの落差がむしろ安心感になっている。
 警察の中身がおいおい、っていうのは、警察ってろくなのいないじゃん、ってなるのでちょっとやりすぎな気がしないわけでもないですが。
 
 とはいえ、汚濁の中で自分を保っているように見える二人だけど、結局は…。
 帯に「あなたはこの犯人を赦しますか?」ってあるのだけど、許せるわけないと思うのだが。つか、それは彼の結局のところ妄想の産物だと気づいたとき、彼がそのままでいられないだろうと想像できて憂鬱。

 なんか、読後にじわっと毒がしみてくる感じだった。



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* by * 20:50 * ミステリー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
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