*読書記録*

読書記録、日々徒然。映画&ゲームもあります。
あたりまえですが、無断転載禁止ですよ。
と、コミュニケーションの取れないコメント&宣伝目的のトラクバック&ステマは内容問わず削除させていただきますm(__)m
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大石圭【奴隷商人サラサ: 生き人形が見た夢 】
奴隷商人サラサ: 生き人形が見た夢 (光文社文庫)
大石 圭 光文社 (2019-02-08)売り上げランキング: 147,045


 サラサの妹が!
 
 妹視点の生活が語られ…。
 うーん。
 あんまりアリア@妹には、人間的な魅力を感じないんだけど。
 
 ともあれ、アリアは自分を買った男の子供を妊娠する。
 それによって、物語は大きく動くのだけど、どう書いてもネタバレなので自粛。

 サラサの選択は、やっぱり暴走する欲望の結果という気がする。
 まぁ、彼女にはそれ以外に選択肢はなかったんだろうけどね。
 
 と、まだ続きそうな、すごい陰謀の感じがしてます。
 母になるであろうアリアの成長も期待されるし。

 と、大石圭のあとがきが何気に好きです。
 すごくまっとうで、誠実に生きている感じがする。

 うん。
 誠実に生きる、っていうのが人間としての矜持だと思うよ。





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* by * 21:16 * ホラー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
大石圭【女奴隷の烙印】
女奴隷の烙印 (光文社文庫)
大石 圭 光文社 (2018-02-08)売り上げランキング: 63,900


 人身売買をしているサラサ。
 彼女は、過去に自身が売られ、また妹も売られ消息不明になっていた。

 「女奴隷は夢を見ない」の世界。
 ただ、今回は売るサイドの話なので、残虐であったり陰惨であったりはしない。
 とはいえ、それは女主であるサラサ、所以なのだろう。

 にしても、人の欲望は限度がない。

 サラサの復讐譚は、多分、それの最えたるものなのだろう。
 そう。
 妹を救いたいという欲望が、限度を知らないから、彼女に行動を起こさせる。
 それと、これは別ということにはならない。
 欲望は、五感を麻痺させる。

 映像化するといいにね、って思うけど、まぁ内容が内容なだけに無理なんでしょうww





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* by * 21:05 * ホラー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
大石圭【モニター越しの飼育】
モニター越しの飼育 (角川ホラー文庫)
大石 圭 KADOKAWA (2018-08-24)売り上げランキング: 97,983


 ネット社会の落とし穴に、落ちていく女。

 一人は、固い高校教師で自撮りした欲情的な写真をばらまくと脅される。
 一人は、恋人だと思った男によってリベンジポルノを落とされる。

 大石圭なので、女は知性も教養もあるのに、歪んで、危うい。
 歪みの根源は、結局のところ育った環境というか家庭にある。
 が、それは理解されない。

 「女の子だから」
 その一言で、どれほど自我を削られてきたのだろうか。

 不思議と、「女の子」であることの息苦しさをちゃんとわかっている感じがするのである。

 高校教師の視点で描かれているので、強迫されている立場と、生徒を支えようとする姿勢とのせめぎ合いになる。
 というのが、ちょっと目新しかった。

 にしても、ネットの恐ろしさをもっときっちり理解してないよね。
 と、つくづく思うのである。
 いや、ネットに限らず、自分を守る術というものを、きちんと身に着けないといけないんじゃないかと思う。

 それって、回りまわって世の中をよくしていくんじゃないかとさえ思うのだけど。
 
 最後のシーンがとても象徴的だった。
 何かを分かち合うって、愛情の根源だよな。







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* by * 20:52 * ホラー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
小野不由美【営繕かるかや怪異譚】
営繕かるかや怪異譚 (角川文庫)
小野 不由美 KADOKAWA (2018-06-15)売り上げランキング: 18,243


 家にまつわる怪異譚。
 でも、単に怪異譚というのではなくて、営繕(建築物の営造と修繕)してくれます。

 とはいえ、結構怖い。
 「雨の鈴」なんて相当怖かった。なのに、切ない。
 直されて、それはそれで彼女は行き場を失ったのだ。どこかに流れていき、またさまよい続けるのだ。
 人と、そういう類のものが共存できることはほとんどない。理解しているけれど、怖いのだけど、切ない。

 切ないことも、人の弱さなのだろう。
 そして、その弱さにそういう類はそっと忍び込んでくる。
 
 家は、生活であり感情である。
 誰かを思うと同時に、憎む。そんな愛憎が煮詰まり歪みを生む。

 生きているということの刹那を、そっと包み込んで大事にしている、そんな作品たちだった。

 面白かった。





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* by * 21:05 * ホラー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
恩田陸 他【だから見るなといったのに: 九つの奇妙な物語 】
だから見るなといったのに: 九つの奇妙な物語 (新潮文庫nex)
恩田 陸 芦沢 央 海猫沢 めろん 織守 きょうや 小林 泰三 澤村 伊智 前川 知大 北村 薫 さやか 新潮社 (2018-07-28)売り上げランキング: 1,892


 
 恐怖短編集。

 まぁ、<わからない>ということが最大の恐怖であるのは確かなんだろう。
 だから、人は<知る>ことを求めずにいられない。

 が、その求めることが次の恐怖につながっていく。

 恩田陸の「あまりりす」と織守きょうやの「とわの家の女」が、秀逸だった。
 二つとも、むしろ古典的な話なのだけど、だからこそ怖いポイントを確実についてくる。
 
 にしてもこのアンソロジーのタイトルが、一番いいよね。
 うん。
 見るなといわれたのに、見てしまう、っていうのはホラーの基本だよね。





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* by * 16:23 * ホラー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
榎田ユウリ【妖奇庵夜話 花闇の来訪者】
妖奇庵夜話 花闇の来訪者 (角川ホラー文庫)


 マメくんが、食堂でボランティアとして働き始めた。
 が、殺人事件がおこって、彼は容疑者とされてしまう。

 とはいえ、さくっと容疑ははれるんだけどね。
 今回は、とても日常的な話。
 日常的なのに、なんともいえない居心地の悪さがあって、事件がおこって解決に向かっていく間に、その居心地の悪さがほどけていく感触があって、上手いと思う。

 うん。
 今までの話は、閉塞感が常にあったのだけど、今回はなんか違ってる感で、きてる。
 上手く、ギアチェンジしたと思う。

 とはいえ、オチは弱いかな。
 まぁ、むしろ弱いからこそ、彼女たちの境遇が浮き彫りになるのだけど。

 …桜餅が猛烈に食べたくなりました。
 でも、私は関西風が好きですww







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* by * 20:54 * ホラー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
大石圭【百二十歳の少女 古美術商・柊ニーナ 】
百二十歳の少女 古美術商・柊ニーナ (角川ホラー文庫)
KADOKAWA / 角川書店 (2017-08-25)売り上げランキング: 8,247


 古物商を営むニーナは、ビスクドール、ブリュ・ジュンを買い付ける。
 が、それは「持ち主を死へをいざなう」といわれるいわくつきのものだった。

 ブリュ・ジュンって何?
 って便利な世の中でぐぐれば見られる。
 確かに、普通のビスクドールとは違って表情がとってもアンニュイ。こんな表情でいわくつきって、もうこの設定だけで怖い。

 が、その雰囲気で煙にまいているけど、ステレオの王道です。
 とはいえ、少女をかたどられた人形を通して、女性のありかたまで、語らせたあたりが上手い。職人技です。

 なんか彼女のシリーズは続きそうなのだけど、こんな風に悲しみを積み重ねていくシリーズだったら、彼女がかわいそうだなと思います。
 うん。大石圭にしては主人公の性格がよくて、知的なんだもの。
 が、またそういう彼女が堕ちていくのを読んでみたいとも思うのである。

 にしても最近の大石圭を読むと、ものすごくワインが飲みたくなるので、困りますww

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* by * 21:01 * ホラー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
榎田ユウリ【妖奇庵夜話 グッドナイトベイビー】
妖奇庵夜話  グッドナイトベイビー (角川ホラー文庫)
榎田 ユウリ KADOKAWA/角川書店 (2016-04-23)売り上げランキング: 22,783


 登場人物ほとんどはワケアリなのだが、単純に子供(じゃないけど)だと思っていた彼が…。
 
 実は、っていうあたりは、定番といえば定番だし、そのあともステレオだといえばステレオなのだけど、なんなんだろうな。ワケアリが、肩よせあってひっそりとがんばっていたのに、それを土足で踏み荒らすというか、用意周到に大雨で地盤を緩めておいてそれから重機もってきてぐちゃぐちゃにした、感じに怒った。

 あら、すっかり妖庵サイドに入れあげているわね、と我ながらびっくり。
 
 だからこそ、満を持してのマメくんの話だったか…。
 やられた。

 妖人の話は、ようするに<差別>と<区別>の問題になっていくのだろうな。
 そもそも、他者を自分は違う。
 それだけでいいのにね。そこに自分が入るカテゴリーを作り、他者を入れるカテゴリーを作るから、面倒になる。

 秩序は必要だけど、並べなければならないそれは、本当の意味では間違っているのだろう。





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* by * 16:06 * ホラー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
榎田ユウリ【妖奇庵夜話 魔女の鳥籠】
妖奇庵夜話 魔女の鳥籠 (角川ホラー文庫)
榎田 ユウリ KADOKAWA/角川書店 (2015-04-25)売り上げランキング: 81,119


 まぁ、一番恐ろしいのは、人間なのだ。
 というか、人間の恐ろしさは、底がない。

 でもって、妖という異質を通してなお、底が見えない。

 というのを、描こうとしているのかと思う。
 <見えない底>に手をのばそうとしているように、感じる。

 だからこそ、妖という、それこそチートに手を伸ばすことができそうな存在を必要とした?
 
 母娘の共依存の窒息しそうな感じは、鬼気迫っていた。
 多かれ少なかれ、母娘というのは、こういう窒息感をもっているよなと思う。
 それによって、くるっていくのも人間だからこそ、であり、それから逃げられないのはある種のやさしさなのだ。
 
 だからこそ、青目につけこまれるんだけどね。

 青目の絶対悪な存在感がいいんだけど、彼の所以がなんかうかがいしれてちょっと、なぁ。
 キレキレのサイコパスでぶっとばしてくれた方が素敵だと思う私は、ちょっとどうかしているww




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* by * 15:48 * ホラー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
榎田ユウリ【妖奇庵夜話 人魚を喰らう者】
妖奇庵夜話  人魚を喰らう者 (角川ホラー文庫)
榎田 ユウリ KADOKAWA/角川書店 (2014-04-25)売り上げランキング: 81,487


 人魚をめぐる物語。
 人魚というか、<血>か。

 どうして、日本の人魚はえぐいというか、…えぐいよな。
 って、本質が妖怪だからか。西洋のものは、妖精かなんかで、その辺の差なのかもしれない。

 依頼されたからというだけでなく、どんどん巻き込まれていく伊織は危険な目にあうのだが、それをどこか容認している雰囲気がある。
 で、最後にその理由が明らかになるのだが、その出し方が上手い。
 
 うむ。
 ちょいちょいポエミーな表現が気になるときもあるのだが、ここでシメ、というか、暗転するというか、そういう一言を投げ込むのが上手い。
 で、気が付くと、奈落にいるような感覚になる。

 で、宿敵ともいえる青目のことが多少つまびらやかになってくるわけだが…。
 いやなヤツなんだけど、恰好いいのよね。
 困ったことに。
 にしてもやっぱり愛は歪むと怖い。




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* by * 06:59 * ホラー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
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