*読書記録*

読書記録、日々徒然。映画&ゲームもあります。
あたりまえですが、無断転載禁止ですよ。
と、コミュニケーションの取れないコメント&宣伝目的のトラクバック&ステマは内容問わず削除させていただきますm(__)m
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北森鴻【狂乱廿四孝/双蝶闇草子】
狂乱廿四孝/双蝶闇草子 (創元推理文庫)
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 幕末から明治初期にかけて活躍した、歌舞伎役者、津村田之助をめぐる物語。
 北森鴻のデビュー作と、その後日談の話(未完)の2作。

 田之助は、脱疽になり四肢を切断した悲劇の歌舞伎役者だ。その周りで殺人事件がおこり、戯作作者見習いの娘、お峰の目を通して事件は追われていく。

 河鍋狂斎の描いた幽霊が、きっかけであり謎解きになる。なので、狂斎をはじめ個々の個性が強烈で、幕末明治にかけての空気の密度を感じる。
 でも、異彩を放っているのは、やはり田之助なのだ。
 出てくるシーンは少ない。が、四肢を失っても舞台に出る、歌舞伎役者であり続けるという執念がにじみ出てくる。
 ゆえに、お峰が薄い。
 まぁ、語り部としてはフェアなのだろうけれど、負けてるなって感じてしまう。
 
 ミステリーのテイをとっているので、フェアであることが大事だったのかもしれないが、それによって徒花の匂いを奪ってしまった、そんな感じがする。

 そのためか、2作目でまったくフェアじゃない方法がとられる。
 こうなると、もう飛び道具なのだが、それを使いながら、むしろそれを使うことによって軌跡をはっきりさせるという流石にデビュー作ではない、百戦錬磨された作家さまと感じた。

 ま、現代と過去で、歌舞伎的な見立てを張り巡らせたところで、未完になっているので、わああってなっちゃうのだけどね。
 完結したのを読みたかったよ…。




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* by * 20:41 * ミステリー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
フェイ・ケラーマン【血のない殺人】
血のない殺人 上 (ハーパーBOOKS)
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血のない殺人 下 (ハーパーBOOKS)
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 デッカー&リナ、シリーズ。
 
 でもって、翻訳、間がぬけてるみたいで???となる。
 なんでシンディーが結婚して妊娠してるんだよぉ。
 
 も、前後してもどうでもいいから、とにかく全部翻訳出してほしいです。
 でもって、ジョナサン・ケラーマンのアレックスシリーズも、出してください。切実。

 と、一通り愚痴っておいて…。
 古い知り合いの人妻に会うことを頼まれたデッカー。その後、彼女は失踪する。そして、つるされた身元不明の女性の遺体が発見される。
 
 事件の交錯が、リアルですごい。
 読んでるほうは、こうなんだろうなって思って読んでるけど、現場はそうじゃないし、実際には同時にもっとたくさんのことを手掛けているのだろう。ご苦労さまですm(__)m

 人妻には息子が一人いて、成り行きでデッカーの家にくることになる。
 ピアノの天才の彼は、14歳とは思えない冷静さで現実に対処しているのだが、その冷静さがなんか切ない。切ないところを、デッカー夫妻の娘、ハンナを通して描かれるからさらに切ない。
 
 もともと、複雑は家だったのに、さらに複雑になってって思うけれど、家族は血のつながりがすべてではないというむしろ基本に立ち返ろうとする物語なのだろうか。
 
 事件は意外な展開で終わる。
 結構肩透かし。
 まぁ、それもこのシリーズらしいといえばそうなのだろう。

 にしても、このシリーズらしく食べ物がおそろしく美味しいそうだったよ。
 デッカーの還暦祝いのパーティ料理が素敵。
 
 ってことで、読むときは空腹に注意ww




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* by * 20:27 * ミステリー(翻訳) * comments(0) * trackbacks(0) *
榎田ユウリ【妖奇庵夜話 グッドナイトベイビー】
妖奇庵夜話  グッドナイトベイビー (角川ホラー文庫)
榎田 ユウリ KADOKAWA/角川書店 (2016-04-23)売り上げランキング: 22,783


 登場人物ほとんどはワケアリなのだが、単純に子供(じゃないけど)だと思っていた彼が…。
 
 実は、っていうあたりは、定番といえば定番だし、そのあともステレオだといえばステレオなのだけど、なんなんだろうな。ワケアリが、肩よせあってひっそりとがんばっていたのに、それを土足で踏み荒らすというか、用意周到に大雨で地盤を緩めておいてそれから重機もってきてぐちゃぐちゃにした、感じに怒った。

 あら、すっかり妖庵サイドに入れあげているわね、と我ながらびっくり。
 
 だからこそ、満を持してのマメくんの話だったか…。
 やられた。

 妖人の話は、ようするに<差別>と<区別>の問題になっていくのだろうな。
 そもそも、他者を自分は違う。
 それだけでいいのにね。そこに自分が入るカテゴリーを作り、他者を入れるカテゴリーを作るから、面倒になる。

 秩序は必要だけど、並べなければならないそれは、本当の意味では間違っているのだろう。





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* by * 16:06 * ホラー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
榎田ユウリ【妖奇庵夜話 魔女の鳥籠】
妖奇庵夜話 魔女の鳥籠 (角川ホラー文庫)
榎田 ユウリ KADOKAWA/角川書店 (2015-04-25)売り上げランキング: 81,119


 まぁ、一番恐ろしいのは、人間なのだ。
 というか、人間の恐ろしさは、底がない。

 でもって、妖という異質を通してなお、底が見えない。

 というのを、描こうとしているのかと思う。
 <見えない底>に手をのばそうとしているように、感じる。

 だからこそ、妖という、それこそチートに手を伸ばすことができそうな存在を必要とした?
 
 母娘の共依存の窒息しそうな感じは、鬼気迫っていた。
 多かれ少なかれ、母娘というのは、こういう窒息感をもっているよなと思う。
 それによって、くるっていくのも人間だからこそ、であり、それから逃げられないのはある種のやさしさなのだ。
 
 だからこそ、青目につけこまれるんだけどね。

 青目の絶対悪な存在感がいいんだけど、彼の所以がなんかうかがいしれてちょっと、なぁ。
 キレキレのサイコパスでぶっとばしてくれた方が素敵だと思う私は、ちょっとどうかしているww




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* by * 15:48 * ホラー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
榎田ユウリ【妖奇庵夜話 人魚を喰らう者】
妖奇庵夜話  人魚を喰らう者 (角川ホラー文庫)
榎田 ユウリ KADOKAWA/角川書店 (2014-04-25)売り上げランキング: 81,487


 人魚をめぐる物語。
 人魚というか、<血>か。

 どうして、日本の人魚はえぐいというか、…えぐいよな。
 って、本質が妖怪だからか。西洋のものは、妖精かなんかで、その辺の差なのかもしれない。

 依頼されたからというだけでなく、どんどん巻き込まれていく伊織は危険な目にあうのだが、それをどこか容認している雰囲気がある。
 で、最後にその理由が明らかになるのだが、その出し方が上手い。
 
 うむ。
 ちょいちょいポエミーな表現が気になるときもあるのだが、ここでシメ、というか、暗転するというか、そういう一言を投げ込むのが上手い。
 で、気が付くと、奈落にいるような感覚になる。

 で、宿敵ともいえる青目のことが多少つまびらやかになってくるわけだが…。
 いやなヤツなんだけど、恰好いいのよね。
 困ったことに。
 にしてもやっぱり愛は歪むと怖い。




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* by * 06:59 * ホラー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
榎田ユウリ【妖奇庵夜話 空蝉の少年】
妖奇庵夜話  空蝉の少年 (角川ホラー文庫)
榎田 ユウリ 角川書店 (2013-07-25)売り上げランキング: 281,415


 占い師と謎の子供の話。

 いわゆる毒親で、その犠牲になってということなのだろうが、それだけで片付けられないものを感じさせるところが上手い。
 妖人だからどうのというのは、薬味みたいなものだなと思う。
 かといって、その設定がないと物語が成立しないのだけどね。

 と、相変わらずやたらご飯が美味そうなのだ。

 やっぱ、食は生きていくことに直結していると思う。
 ああ、そうか。
 このシリーズ、生きていくことを真正面から肯定していこうとしているのか、と感じる。

 だからこそ、主人公のちょっとした危うさが気になってしまうのだけどね。
 うまいことやられたもんだ。







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* by * 06:39 * ホラー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
榎田ユウリ【妖奇庵夜話 その探偵、人にあらず】
妖奇庵夜話  その探偵、人にあらず (角川ホラー文庫)
榎田 ユウリ 角川書店 (2013-06-21)売り上げランキング: 50,232


 「妖怪」のDNAが発見され、それを持つ存在は「妖人(ようじん)」と呼ばれるようになった。
 人と妖人を見分けられる能力をもつ茶人、洗足伊織の物語。

 いい塩梅に、古き良き日本が繁栄されていて、雰囲気がいい。
 うん。
 もっと、日々の生活を大事にしなきゃね、って思わせてくる。

 で、妖怪のDNAがっていうけれど、結局のところ、人は自分の<欲>に動かされ続けるのだ。
 ただ、その出方がDNAゆえに変わるというだけ。

 というのが、とにかく切ない。
 
 ちょっとキャラがステレオかなと思わないではないのだけど、まぁ、周りがステレオだからこそ、ある意味ステレオの極みであるような伊織の存在が確固たるものになっている気がする。
 が、存在は確固としてあるのに、足元はあやうい。

 このアンバランスさが、どうやら魅力らしい。

 面白かった。







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* by * 23:06 * ホラー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
北森鴻【天鬼越: 蓮丈那智フィールドファイルV 】
天鬼越: 蓮丈那智フィールドファイルV (新潮文庫)
北森 鴻 浅野 里沙子 新潮社 (2016-03-27)売り上げランキング: 73,607



 蓮杖那智シリーズの短編集。
 浅野氏との共著になります。

 話の流れというか、オチにいたる、ところはわかりやすい。
 まぁ、これが短編だからなのか、結局のところ北森氏ではないからなのか、曖昧。
 
 が、なんとういうか…。
 前の長編の共著の時はミクニの立ち位置が微妙だと思ったのだけど、今回は那智が微妙。

 うむ。
 メイクや服装で那智にしても、立ち振る舞いで、あれ、って思う、そんな感じの違和感。
 まあ仕方ないんだろう。
 
 つか、一番の悪因はあのドラマだったと思うのだ。
 あの女優さんでは、残念ながら凍てつくような美貌は出ない。
 が、百聞は一見に如かずってよくいったもので、一旦映像化されるとそのイメージがどうしてもついてくる。

 むずかしいもんだ。

 「偽蜃絵」が面白かった。
 も、ありえないでしょ、って思うけど、強引に納得させられる。
 うん、この那智による強引さが、このシリーズの醍醐味だったのだなと、しみじさせられたのである。








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* by * 22:52 * ミステリー(邦人) * comments(0) * trackbacks(0) *
DVD【パーソン・オブ・インタレスト<フォース>】
パーソン・オブ・インタレスト<フォース>セット1(6枚組) [DVD]
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント (2016-11-23)
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 前シリーズで、「刑事さん」が…。
 サマリタンが動き始めて、追いつめられる面々。
 それぞれが潜伏生活を始めるわけだが。

 「刑事さん」を失った傷を乗り越えられないハロルドと、揺るぎない使命感に邁進するジョンとの温度差がじれったい。
 と、サマリタンの脅威が大きくなると同時に、マシンがいかにマシンになったのかも語られるのだが…。

 ハロルドとチェスの試合をしているところが印象的。
 つか、ハロルドがチェスに対して「命が平等でなかった時代のゲーム」といったのが重かった。
 では今は平等なのか?
 
 彼らは平等であってほしいと願っていることは間違いない。が、願うということは、そうじゃないってことなんじゃないかと思うのである。
 うん。確かに命としては平等だけど、優先順位はある、ってことなんだろうか。
 
 にしても、ルートが可愛い。
 つか、ルートとサミィのコンビが可愛い。
 なのに…。

 もしかして、ルートはサミィを自身の人間性の拠り所にしていたのかもしれない。

 追いつめられたマシンはついに…。
 次がファイナルシーズンになるそうな。
 
 バッドエンドしか、思いつかないんですけど<落涙







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* by * 20:40 * DVD * comments(0) * trackbacks(0) *
デボラ・クロンビー【警視の挑戦】
警視の挑戦 (講談社文庫)
デボラ・クロンビー 講談社 (2017-02-15)売り上げランキング: 12,495


 警官であり、オリンピックを目指すボートの選手である女性が殺された。

 イギリスにおけるボート競技の重要性がわかってないと、ちょっとなって感じ。反対にボート知ってる人は、とっても楽しいのだろうな。
 
 ともあれ、きちんと結婚式をあげた二人。
 で、前作で事件の被害者の子供を引き取ったのだけど、子供しかも幼児がいるというだけで、家庭の匂いというかリズムというか、そういうものが湧き上がってくる感じで面白かった。

 事件は、相変わらず地道な捜査と、ひらめきで解決していくのだけど…。
 答えにたどり着きそうなところで、とんだ障害があらわれる。
 そのあたりのキンケイドの毅然とした態度は、すごく恰好いい。
 シリーズが続いている年月が、積み重ねてきたものが出てる気がした。

 …でも、やっぱりボートはわかんないのよ…。






* by * 17:52 * ミステリー(翻訳) * comments(0) * trackbacks(0) *
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